製造も廃棄もエコなトナー

植物由来の再生可能原料によるトナーの開発

1990年代から環境負荷の少ないトナー開発に取り組んでいたリコー。同社で、トナー開発の専門家と環境技術開発の専門家がタッグを組んで開発されたのが、再生可能な生物由来の資源を樹脂に使用し、環境負荷を低減できるバイオマストナーです。2009年11月、世界で初めてバイオマストナーを採用した複合機を発表したのが、リコーでした。

なぜ、バイオマストナーを採用すれば環境負荷を低減できるのでしょうか。それは、バイオマストナーを採用することで、枯渇が予測される石油資源の使用量を減らすこと、そして使用済みの用紙に印字されていたトナーの焼却によるCO2排出量を減らすことができるからです。

一般的にトナーの8割が石油由来の樹脂で構成されているため、この原材料をバイオマス由来材料へ置き換えれば石油資源の使用を減らすことができます。また、バイオマストナーの原材料であるバイオマスが成長するときにCO2を吸収する総量と、そのバイオマスが製品となって利用された後に焼却処分される際に排出されるCO2の総量は同等につき、大気中のCO2総量の増減に理論上は影響しません。そのため、バイオマストナーを使うことで、CO2排出量の削減にも貢献することができるのです。