漁業をささえる冷蔵庫

収穫物の保存により年間を通して収入確保が可能に

東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市。地元の漁業関係者が「なにもかも失った」と語るとおり、漁船や業務用冷蔵庫など漁業に必要な多くのものが津波で失われました。

「漁船を寄贈してもらって海に出られるようになっても、収穫したものを保存できずに捨てるしかない。」そのような切実な声をうけて、SAPジャパンの東北復興支援活動「TEARS (Tohoku Earthquake Aid and Relief Strategy)」より、小型漁船につづき業務用冷蔵庫が寄贈されました。これにより収穫物の長期保存ができるようになり、年間を通じた出荷とそれによる収入の確保が可能になりました。港の再生につながるこの取り組みに対し、地元の漁業関係者から「素晴らしい贈り物をありがとう」と感謝の声がSAPジャパンに寄せられたといいます。

震災後、海産物の多くは養殖の仕込みから出荷まで2-3年ほどかかる中、わかめだけは1年後の2012年から復活に成功しました。この夏、宮城県気仙沼市本吉地区の漁師グループ「芽組」からSAPジャパンへ南三陸で採れたわかめ「こいわかめ」が届いたとのこと。漁業関係者の方たち自らがおいしいと食べている南三陸のわかめは、同社内でも大好評だったそうです。